指導者あるある:稽古の適切性という悩み

指導者あるある:稽古の適切性という悩み

指導者の悩みあるある
始まりました。いつまで続くか分からない新コーナー、“指導者あるある”。今回で始まり、今回で終わるかもしれません。
どんなコーナーかと言うと、空手の指導者や他競技の指導者に共通しているであろう事柄や悩みなどを、私なりに解釈・解説していくというコーナー。
記念すべき第1回目は、“稽古の適切性”について。

指導者は、自分が担当する稽古やレッスンが適切かどうかを結構悩む。
先日、私が通っているブラジリアン柔術の先生が、所属する会員さんたちからあるアンケートをとった。“目標設定ヒアリングシート”と銘打ったもので、内容は“直近の目標”や“スパー時間の満足度”、課題などなど。

多種多様な人たちに合わせる困難さ
道場やサークルに所属する人たちは、それぞれ性別も年齢も体格も違う。その競技を始めた時期も違うし技術の習得速度も違う。また、その競技をやるモチベーションも違うし、自分の生活に占めるその競技のウェイトも全然違う。文字通り、多種多様だ。そしてその多様性は、所属する人数が増えれば増えるほど増していく。
しかし、指導者は基本的に“所属する人、一人ひとりの現状を把握しながら、適切に指導をしたい”と思っている。可能ならマンツーマン指導でやりたいくらいだ。でも現実的には、マンツーマンでやっていたら体と時間がいくらあっても足りない。
そこで“どういうクラス編成にすれば、よりスムーズなレッスンになるか”、“どのレベルの人をどのクラスに入れれば、より習得しやすいか”、“どういうクラスを作れば所属する人たちが楽しめるか”などを悩むことになる。
上記の柔術の先生もそれら、つまり、“レッスン(稽古)の適切性”を考える材料にするためにアンケートをとったのだと思う。

こんな私も考える
かく言う私も、稽古の適切性についてはしょっちゅう悩む。“二人一組で練習するときはどの組み合わせが適切か”、“組手練習の時間は適切か”、“どれくらいの練習強度が適切か”、などなど…考え出したらキリがないほどに。
ましてや空手道場は子どもが中心になりがちなので、悩む内容も子ども対象になる。“稽古をきちんとできるようにするにはどうしたらいいか”、“どうしたら○○の練習を好きになってくれるか”、などなど。この辺りは、大人の場合はある程度ほっといてもいい部分だと思うが、子どもの場合はそういうわけにはいかないので、指導側がしっかりと考える必要がある。ん~悩みは尽きねぇんだなぁ。

こんな風に、指導者は常に“稽古の適切性”を考えている。それもこれも、道場やサークルなどに所属する人たちが“ちゃんと楽しんでいるか”のため。どの競技でもどうせやるなら楽しくやって、人生を豊かにしてほしいという思いがある。

さて、今日(記事推敲日)は稽古日。どんな楽しめる稽古にしようか…。