シニア練習会 in 新富町

シニア練習会 in 新富町

「年齢なんてただの数字」
よく言われる言葉だ。私もそう思っている。なにせ闘気塾の会長のような超人的な人がいるから、必然的にそう思わざるを得ない。
何より大事なことは、”どのように年齢を重ねているか”、”どんな○○歳になっているか”、ということだと思っている。

マスターズ練習会
2024年10月20日、友好道場の延岡・恵誠会との共同企画で、30歳以上を対象としたシニア・マスターズ練習会を開催した。何かと行事の多い時期で、来たくても来られなかった方も多かったが、「かっこいいおじさんの姿を子供達に見せる・おじさんが空手を楽しむ姿を見せる」をコンセプトに、約30数名が道場の垣根を越えて約2時間半組手稽古を行った。参加者の最年長は闘気塾会長の74歳(当時)で、あとは30代から50代という年齢層だった。

参加者の中には世界王者もおり、私も胸を借りたのだが、見事な技術で大変勉強になった。
また、各道場の代表者・指導者の方々もたくさん来ており、レジェンドともいうべき先生同士の組手稽古を観られるという貴重な場にもなった。50代のある道場の先生などは、自分から率先して周りの人たちを組手稽古に誘っていた。この先生、おそらく参加者中、最も多く組手稽古の数をこなしたのではないか。
また、別の50代の先生は往年の名選手であり、そのスピード・テクニックには目を見張るものがあった。そして50代でもそのスピードを出せるのには驚かされた。

他の参加者の方々も、はつらつと2時間半も動き続け、いい汗をかいていた。しかし、中にはあまり動かない人もいた。私だ。私は夕方に別の練習を控えていたのと、腰痛がひどくあまり動けなかった(それでも10ラウンドくらいはやったのだが)。やはり“いい年齢”に達すると、常に体のどこかを痛めている。
他の参加者も“いい年齢”なので、おそらくどこかしら痛めているのだと思うが、抑え気味にやっていた私は『みなさんよくやるなぁ』と感心しきりだった。

練習会終了後、参加者全員で写真撮影をし、握手をして解散。みなさん満面の笑みで帰っていった。参加者の方々からは「めっちゃ楽しかった」「1ヶ月に1回くらいやってほしい」というような声をいただけた。
“いくつになっても楽しんで体を動かす”
この事がどれだけ健康に寄与しているか、どれだけ生活を豊かにしているか、どれだけ人生を前向きにしているか、計り知れない。格闘技にはそんな力があることを改めて実感した一日だった。

喜びを思い出させてくれる
その後、2025年4月20日にも第2回が行われた(私は所用で不参加)が、その回に参加された60歳ほどのある先生がSNSにこう書いてくれた。

「キツかったけど、やっぱり楽しい!幸福感が半端ない」

指導者になるとなかなか自分の練習ができなくなるが、マスターズ練習会はそういった先生にも忘れかけた喜びを思い出させる効果があったようだ。
一般的な60歳ほどの人が「幸福感が半端ない」と言える機会はあるだろうか。
それを言わしめる力が、格闘技にはある。

第3回は2025年7月27日!楽しみだ。

【今日の道場生の一言】

体育館使用日誌を書いていた後輩に、責任者(私)の名前の漢字を問われた女子道場生(高校生)の一言「甲斐の“い”は〜、えーっと、非常識の“非”に〜(╹◡╹)」

いや言葉のチョイスよ!非常識て!(๑•̀д•́๑)