~前回からの続き~
コミュニティづくり
大人にとっての空手がもう一つ寄与できる点がある。それはコミュニティ。
一般的な大人にとってコミュニティと言えば職場。おそらくそれも、“仕事のことでしか繋がっていない冷めた関係”という人も多くいると思う。職場以外のコミュニティだと、地方にはまだ残っているであろう地区や隣近所との繋がり。しかし、それも昨今は希薄化している感は否めない。都会の方だとなおさらだろう。
かく言う私も宮崎市内のマンションに居住しているが、マンションの住人の方で顔と家を認識しているのは、両隣と真下の部屋の方だけ。しかも、会ってもあいさつ程度で、コミュニケーションをとったことはほぼない。いや、うちの愛猫が隣家に迷い込んだ時はさすがに頭を下げて話をしたことがあった。あ、そういえば、同じマンションのご家庭がたまたま空手をやっていて、出稽古に来るなどの交流があって仲良くなった。でもそれくらい。他の居住者など名前はおろか顔すら認識していない人が多い。このように、昨今は人間関係の希薄化が顕著になっている。
武道をたしなむ人は当然、武道のコミュニティができる。そしてこれは格闘技の特性だが、相手との物理的距離が近く、しかも格闘技という非日常的なものを共有しているため、仲良くなりやすい。格闘技で切磋琢磨しているため、相手に対して敵対的感情を持つことがまったくないことも特性だろう。
こうした結果、私がやっている空手やブラジリアン柔術でも実に多くの大人が仲良く、独自のコミュニティを形成している。
おそらくではあるが、こうした独自の格闘技コミュニティを持っている人は、仕事を定年退職しても『やることがない』ということにはならないと想像している。年齢を重ねてもできる範囲で練習し、道場内で仲間と語り合い、たまに酒を飲みに行く。そんな生活を送るのではないだろうか。少なくとも私は確実にそうすることになるだろう。
社会貢献する武道
以上、武道や格闘技が社会教育に寄与できるであろう点を挙げてみた。
文字数稼g…いや、おさらいのためにまとめてみる。
・子供の居場所づくり
・大人の健康づくり
・独自のコミュニティづくり
これらの点が社会教育になるのではないかと考えている。少しずつ実行に移すことも考えている。
手始めに、女性の色帯さんに「近所の女性を集めて空手ミットクラブをやってみたら?」と勧めている。多少時間はかかるだろうが、それがゆくゆくは地域の人たちの健康づくり、コミュニティづくりに役に立てばと思っている。
昨今は企業の社会貢献が求められているが、企業ほどの影響力は持たないにしても、武道にも何らかの社会貢献ができるのではないかと、これからも模索したい。
今年の闘気塾は、所属する道場生に居場所を提供できただろうか。どこかの誰かにいい影響を与えることができただろうか。来年も空手を通じていろいろな人たちと関わり合い、互いにより良い生活を築けて行けたらと思う。
<今日の道場生の一言>
小学3年生の男子道場生、学校に嫌いな先生がいるらしく、その先生を評しての一言
「パワハラしまくってて、会社の上司みたいなんですよ( ´Д` )」
いやあなた会社の上司はまだ知らんでしょ。
そして『会社の上司』なんてワード、どこで覚えてきたん?(;´・ω・)