ある意味で酔拳

ある意味で酔拳

日本最古の酒の痕跡は、青森県の三内丸山遺跡から見つかっている。
三内丸山遺跡といえば約5000年前(縄文時代)の遺跡だが、この頃にはすでに醸造技術があったということ。すごい。
縄文人も、ときに酔っ払いながら歌ったり踊ったりしていたと想像すると、ちょっと親近感がわく。
※ただ、この頃の酒は宗教や統治階級と密接につながっている可能性があると思うので、宗教儀礼の際や高位の人に限られていたかもしれず、一般の人々が常飲していたかどうかは疑問。

酔拳とは
酔拳。ジャッキーチェン氏の映画で一躍有名になった武術。私も子供の頃に映画を見てジャッキーチェン氏のファンになったものだ。
知らない人の為に一応説明するとジャッキーチェン氏の「酔拳」とは、1978年の香港映画で、日本でも大ヒットしてジャッキーチェン氏の出世作となった映画。
「酔えば酔うほど強くなる」と言いながら酒を飲み、相手と戦い倒していくというストーリー。
ところで、Wikipediaによると酔拳は実際に中国武術として実在するらしいが、実際に酒を飲むようなことはないとのこと。まぁそりゃそうだ。
常識で考えたら、酒を飲んでフラフラな状態では体を制御することもおぼつかないし、相手の動きに瞬時に反応することもできないだろう。常識で考えたらそうだ。常識で考えたら…。

酒が入った状態で戦った人たち
今回は、私が今まで聞いた格闘技仲間たちの酒に関するエピソードをちょっとだけ紹介。

まず私の空手の先輩。
空手の試合の前日に酒をたらふく飲んで、試合当日。朝起きたらめちゃくちゃ二日酔いで酒も残りまくっていた。
さすがにこれはやばいと思い、汗をかいて酒を抜こうと試合前にランニング。実際に酒が抜けたかどうかはちょっと忘れたが、そのまま試合に出場した。結果…なんと優勝。これぞまさに酔拳。
その人はあまり緊張しないタイプで、かつ、もしかしたら酒がちょうどいいくらいになって、なおさら実力を発揮させたのかもしれない。にしても優勝するとは…。

もう一人は柔術の先輩。その人は試合では緊張するタイプらしく、緊張をほぐすために試合前に酒を飲んだらしい。
で、そのまま出場。柔術は相手との距離がとても近い競技。当然、相手に酒の匂いが伝わる。
試合の結果はどうだったか忘れたが、対戦相手が審判に酒臭いことを訴えて、結果…めちゃくちゃ怒られたらしい。
そりゃそうなります。常識に考えたら酒を飲んで格闘技するって危険。そして相手にも失礼になりかねない。それは怒られます先輩。

また別の強い先輩は、飲み会の帰りに道場に現れ、当たり前のように着替えて顔を赤らめたまま練習していた。動きはいたって普通で、相変わらず強かった。
顔色から判断するに、結構酒が入っているように思ったが…。

危ないですよ
いやはや、みなさん結構酒を飲んで格闘技する。私も酒好きだが、さすがにまだ酒を飲んだ状態で格闘技はしたことがない。
私の場合は、もし酒が入った状態で格闘技をやったら酒が早く回りそうなので、できないでいる。
要は“酒がそれ以上飲めなくなるのではないか”という懸念からやったことがないのだ。
いつかはちょっとだけ試してみたい気もするが…やらないだろうな。

あ、酒を飲んで格闘技をするというのは本当に危ないので、良い子のみなさんは絶対に真似をしないようにお願いします。その前に、良い子のみなさん(未成年者)は酒を飲まないように。