道場いろいろ

道場いろいろ

色。英語でいうとcolor。仏語でいうとcouleur。ズールー語でいうとumbala。
色鮮やか・色とりどりなどなど、美しい様を形容する言葉にも使われる。
私は色覚異常(色弱)なので、色の世界・美の世界がちょっとだけ健常の人達と違う(特に赤系・茶色系)。
といっても、生活に支障をきたすほどではないので、不自由はない。あえて言えば、一灯点滅式の信号(3つ並んでいる信号ではなく、1つだけで黄・赤どちらかが点滅する信号)がちょっと分かりにくい。

それはさておき。

道場の色々な色
闘気塾は、当サイトに書かれている通り、「子供は楽しくのびのびと、大人は汗かき健康づくり」という方針で稽古している。
闘気塾の稽古風景は、大人はいいとして、子供への指導は傍から見ると甘い。傍から見なくても甘い。おかげで、高千穂本部も西都支部も宮崎中央支部も、子供達はみんなのびのびし過ぎなくらいである。

正直に言って、当道場に所属する小学生の最近の試合の結果はそれほどいいとは言えない。それは、子供によって組手稽古を無理にはさせなかったり軽い組手しかさせなかったりするために、全体的な底上げができていないからだろう。
しかしそれは、一人ひとりが“無理をせずに空手を楽しむこと”を優先している結果とも言える(指導者としては非常に葛藤するのであるが…)。

ガツガツやる道場や教育を重視する道場
他方、世の中の道場には組手稽古に力を入れて試合に強い道場もあり、そういう道場は組手稽古を一日2~3時間くらいみっちり稽古する。子供に甘い私が『え…そんなに練習させて大丈夫ですか?…』と心配になるくらいガンガンやらせる。
そういう道場は子供自身も試合に対するモチベーションが高く、私が心配するまでもなく黙々と練習している。

闘気塾の友好道場の恵誠会は、武道教育を重視する。そのため、先輩が後輩の面倒を見るというのを積極的にやらせているし、先輩達に『先輩としてどうあるべきか』という話も先生がよくする。
また、先生が勉強好きということもあって、歴史や習わしの話もよくする。

こんな感じで一口に空手道場といってもその色は様々。
他にも、指導者が完全に絶対的な専制君主のように崇められている道場もあれば、指導者と道場生がまるで友達のような道場もある。

それなりにいい道場かな?
手前味噌だが、少し前に『それなりにいい道場になったな』と実感したことがあった。
闘気塾西都に所属していたY君が、引っ越しのため道場を卒業する日。先輩たちが事前に手造りした寄せ書きやアルバムを渡し、Y君家族が道場を出るまでハグしたりして別れを惜しんでいた。
しまいには、Y君のお母さんが「練習しろーーー!」と叫ぶくらい、最後までY君家族を見送っていた。
私はそれを見て、『仲間一人のためにここまで別れを惜しめるとは…』と感心した。

道場の色は様々であるが、その色は一人ひとりの思いが集まってチームとしての色になっている。
道場に所属する一人ひとりが、空手を自分なりに楽しんで道場を好きでいてくれれば、良い色となって現れるのだろう。

知らんけど。