たまにある問い合わせ
たまに道場に次のような問い合わせがある。
「空手は何歳からできますか?」「3歳なんですが空手はできますか?」
私個人で言えば、4歳の子を道場に迎えたことがあり、その子は小学3年生になった今も続けている。
現在黒帯として後輩を指導するようになっている中学生男女の道場生たちも、5歳から空手をしている。
しかし、小さい子(ここで言う小さい子とは3~5歳を想定)はまだまだ覚えるのが苦手であるし、集中力もできていないので10分とじっとしていられない。
これはもう仕方ない。そういう年齢だから。指導者が「なぜできないんだ!」といくら躍起になってもどうしようもない。
なので私は、小さい子は“周りを見ながら挨拶からちょっとずつでも出来るようになってくれればいい”という風に思っている。
小さい子が武道を習う利点とは
小さい子が武道を習う利点はどんなことがあるだろうか。
・先輩たちの様子を見て挨拶や返事の仕方などを学べる
・小さいうちから全身運動である武道をやる事によって、身体能力が格段に向上する
・先輩達や仲間たちと一緒に稽古することによって、ちょっとずつでも集中する力がつく
細かいことを言えばまだあるだろうが、こういった利点があると思っている。
特に二つ目の“身体能力の向上”は顕著。
どこかの記事にも書いたが、5歳から空手をやっていて小学5年生時に野球を始めた子達が、始めてすぐに今までやっていた子達の代わりにレギュラーになった、というような事例もある。
上記の中学生たちも、男子道場生の方は全校リレーに選抜されるくらいに足が速いし、女子道場生の方も体力テストでA判定だと聞いた。
これは、空手そのものがコーディネーショントレーニングになっている事が大きいと思われる。
プレゴールデンエイジである5歳前後からコーディネーショントレーニングである空手をやれば、否が応でも身体能力は向上するだろう。
いかに継続させられるか
続けてさえいれば、挨拶や集中力も、ゆっくりではあるが指導者や先輩たちに教えられながら確実に身についていく。
要するに、小さい子はいかに継続させられるかにかかっているように思う。
「3歳なんですが空手はできますか?」のような問い合わせがあった場合、次のように答えるようにしている。
「できます。ただ、小さいうちはほとんど遊びなので、親御さん側もそう認識してください
」
この答えが正解かは分からないが、成長の為には焦らず、遊び半分でもいいので道場に通わせることが重要だと考える。