忘れたくない初心

忘れたくない初心

帯が上がる
格闘技好きな私はブラジリアン柔術もやっている。実は、7月22日に柔術の紫帯をいただいた。
柔術の紫帯はインストラクターの帯で、私の通う柔術道場の先生曰く「他武道の黒帯三段くらい」とのこと。
そんな帯を私がいただいていいのかという疑問はあったものの、“帯昇格を断る”という悪例を作るわけにもいかないので拝受した。
と言いつつ、帯をいただくのはやはり嬉しいもの。いい年して格闘技に打ち込んで、その頑張りを認められるというのは嬉しい。
それは間違いない。
ただ、どこか初心を忘れているふしがある。
『白帯の時にもらった一本目のストライプの時の感動の方が大きいかも』と。

初心は大事です
ブラジリアン柔術は白・青・紫・茶・黒という帯があるが、それぞれの帯の中でもレベルに応じて先生から4本までストライプ(線)がもらえる。
4本までもらったら次は新しい帯、というおおまかな流れ。
白帯の時にもらったそのストライプの一本目、いわば柔術で初めて認められた証の方が、感動が大きかった気がなんとなくする。
白帯ストライプ一本目は年甲斐もなく個人SNSにまで報告を挙げているが、帯昇格は挙げていない。
帯昇格が嬉しいのは間違いないが、初心を忘れているのではないか。できればこれは避けたい。
なぜなら、私は一応空手では帯を渡す方だから。
道場生が帯昇格するためにどれほど頑張っているか、帯が昇格したらどれほど嬉しいか、などなどをしっかりと頭に入れながら帯を決めて渡さなければならない。

先人の言葉
筑前福岡藩の筆頭家老で、黒田如水の右腕である栗山利安は「先君(如水)に仕えて3年目で初めて足軽の小者をもらった。これが一番嬉しかった。~中略~ 筑前へ移った時には1万5,000石を賜ったが、これなどはあまり恩とも思わず、かたじけないという気も起こらなかった。これをもって見ると、とかく人間というものは付け上がるものだから、若者たちは初心を忘れぬように、よく注意しなければならぬ」と言ったという。(Wikipedia栗山利安ページ引用)
初心を忘れると、努力の仕方を誤ったり色々な準備や注意を怠ったり、はたまた感謝の心を忘れたりする。そのため、先人も“初心忘るべからず”と言うのだろう。
先人の戒めはよく聞きましょう。初心忘るべからず。初心忘るべからず。