格闘技につきまとうもの
ふと思った。格闘技は「痛い・怖い・悔しい」がすぐそばにある。
痛いのが好きな人はいるだろうか。よほどの癖を持った人でもない限り、いないだろう。
怖いのが好きな人はいるだろうか。ジェットコースターなどのスリルを楽しむ人はいるだろうが、公然と他人と殴り合う恐怖が好きな人はいないだろう。
悔しいのが好きな人はいるだろうか。悔しさをバネにして向上するプロセスを好む人はいるだろうが、悔しい思いそのものを好きな人はあまりいないだろう。
格闘技はこの「痛い・怖い・悔しい」が常に付きまとう。
それゆえ、どの格闘技でもある一定の人が途中で辞めてしまう。
仮に“黒帯取得まで”とすると、おそらく8~9割くらいは途中で辞めるのではないだろうか。(とはいっても、私は空手とブラジリアン柔術しか知らないが)
それほど格闘技というのはなかなかハードルが高いし、継続するにはちょっとした才能が必要。
格闘技そのものの才能や、痛くても怖くても悔しくても格闘技を楽しむ才能、また、前回の記事で書いたような淡々とやれる才能。
格闘技を継続するには、これらのうちいずかの才能は少し必要な気がする。
誰でも楽しめるように
しかし。
私としては、誰でも格闘技を楽しめるものにしたいという理想がある。
以前の記事にも書いたように、昨今の子供は性格が優しい子が多い。
およそ組手稽古には向かない子(殴りたくない・殴られたくないという子)もたくさんいるが、このような子でも空手を楽しめるにしたいと考えている。
大人も同様に、事情で指を絶対に怪我できない人(ピアニストやギタリスト)や、一撃のパンチで飛んでいってしまいそうなくらい細い女性などでも、空手を楽しめるようにしたいと考えている。
そのため、組手稽古が苦手な子には“当たらない組手稽古”をさせたり、指を怪我できない人には空手用のサポーターではなく、ボクシング用のグローブを着用させたり。
そういったことを常に試行錯誤して、仮に上記の才能がなくても誰でも格闘技に親しめるようにするのが理想。
格闘技にはそれほど魅力・利点がある
それだけ格闘技は利点がある。
格闘技そのものがコーディネーショントレーニングなので、子供にとっては身体能力の向上にもってこいであるし、継続して技術が身につけば護身術にもある。
大人にとっての利点は、どの格闘技も有酸素運動と無酸素運動のちょうど真ん中くらいでダイエットや体型維持、健康づくりにはうってつけであるし、なによりストレス発散の効果が著しい。
これからも誰でも格闘技に親しめるように試行錯誤します。
さて、もうすぐ3歳の子が見学に来るとのこと。
今まで4歳が最小だったが、3歳か~…試行錯誤する日々はまだまだ続きます。