中毒とは”毒に中(あた)る”
世の中には”○○中毒”と表現されるものがある。アルコール中毒や薬物中毒、食中毒などなど。
うちの妻は愛猫である”おかか”中毒。うちの母は電話中毒。うちの姉は韓流中毒。
要は、”○○に依存している状態”という意味に使われる。
総じて、人の趣味や人が依存するものというのは、他人にはなかなか理解しがたいことが多い。
私には母の電話中毒も姉の韓流中毒も理解できない。もちろんそれが悪いと言っているわけではないが、それくらい他人には理解しがたいもの。
しかし、私も該当するが、私の周りにはある中毒にかかった人が多い。
『格闘技中毒』
格闘技中毒の人たち
今までどんな中毒者がいたかを軽く紹介したい。あまり重い話にはしたくないので、軽い”症状”の話から。
格闘技中毒になった人の症状として、まず”休まない”ということが挙げられる。
私も格闘技中毒者であるが、多少の熱はもちろん、肋骨が折れていても指が脱臼しても休まない。
怪我しても休むという選択肢はなく、代わりに”その部分を使わずに練習をする”という選択をする。
この記事を書いている現在で言っても、私の格闘技仲間で指の靭帯を損傷していながら普通に練習している人がいるし、闘気塾西都道場のある中学生も現在指を剝離骨折していながら練習している道場生がいる。
さすがに日常生活に支障をきたすような大きな怪我をした場合は休むかもしれない(それも怪しい)が、基本的に”動けるなら練習する”という選択をする。
かく言う私も、つい最近まで左太ももが筋断裂していたが(多分)、道着の上からテープで「×」を貼りながら(「ここへの攻撃はやめてね」の印)練習し、休むという選択はしなかった。
そういえば、つい先日2年ぶりに試合に出場した女子中学生の道場生は、足を捻挫した状態で試合に出場し、見事優勝した。決勝戦の勝利の判定が出た直後、倒れこんだ。
翌日病院に行くと、捻挫が悪化していて3週間の安静と松葉杖生活を申し渡された。
ある意味尊敬する
では、次は格闘技中毒者の若干笑えそうで笑えない話。
これも私の格闘技仲間の話であるが、その人は格闘技にハマり過ぎて奥さんに「格闘技と私のどっちが大切なの?」と聞かれたそう。
いやいや、奥さんにそこまで言わせるってどんだけ格闘技中心の生活ですか。
我が家は比較的自由なので、私の格闘技活動について妻は何も言わない。それでも一応、私は少しは家庭に気を使っている…つもり。
奥さんにそこまで言わせるって、よほど格闘技に全振りしていたのだと想像する。
しかも配偶者に「格闘技と私のどっちが大切なの?」を言われたのはその人だけではなく、もう一人いる。
いやはや、ここまでいくと格闘技の中毒性が恐ろしくなる。
あ、それを言われたその人が何と答えたか。
「格闘技と私のどっちが大切なの?」と聞かれたその人は『格闘技』と即答したとのこと。その結果…離婚に至った。
考えようによっては、いい大人がそこまで打ち込めるものに出会えたことが奇跡とも言えるが、何事もほどほどで…。私も例外ではない。気を付けねば。
ちなみに例に挙げた人は、現在では理解してもらえる方と出会って再婚し、今は幸せに暮らしている。