私はよくYouTubeで格闘技を観る。ジャンルを問わず観る。これはもう趣味であり、ライフワーク。
職場のおしゃべり好きの人によく「昨晩は何した?」「日曜日は何した?」と聞かれるが、私の答えは決まって、「格闘技をしていた」「YouTubeで格闘技研究をしていた」「筋トレしていた」「酒を飲んでいた」「残りの時間は本を読んでいた」。おおよそこの5つしか返答がない。
老齢のお二人の気迫溢れる試合
先日、YouTubeでフルコンタクト空手の試合を観ていたら、ある動画がオススメに表示された。
70歳の方(篠崎先生)と65歳の方(熊田先生)の、フルコンタクト空手の試合動画。
フルコンタクト空手は顔面への突きがないものの、実際に突きや蹴りを手加減なく繰り出し合う。(※顔面への突きがないからこそ、老年の方でも安全に競技に臨めるという見方もできる)
必然的に身体への負担は大きくなるが、お二人はものともせず正面から打ち合っていた。
当道場の塾長・甲斐清貴氏も70歳を超えてなお、若手を相手に組手をやっていてすごいが、このお二人が試合に出場するのは本当にすごい。
試合展開は、開始直後早々に蹴りが金的に当たってしまうという幕開けだったが、そこからは、篠崎先生が直突きと膝蹴り、熊田先生は振り突きと下段回し蹴りを出し合い、お互い一歩も退かない展開。本戦では決着が付かず、なんと延長に。
延長でもお互いフラフラになるほど技を出し合い、結果、70歳の篠崎先生が勝利。
「試合に出るだけでも金メダル」という言葉がある。格闘技の試合というのは、出場するのにそれほど覚悟がいる。若きも老いも関係なく、試合出場には相当な覚悟がいる。
そして70歳前後にもなると、多少なりとも身体に不自由な箇所が出ているかもしれないし、心も落ち着き切っておられると想像するが、自らの心身を奮い起こして練習を重ね、覚悟を決めての試合出場。
そして周りを魅了する気迫あふれる試合展開。尊敬の念を抱かずにはおられない。
いや~恐れ入ります。