格闘技における危険な「差」

格闘技における危険な「差」

その差は思う以上に大きい
私は人生で一度だけ金縛りにあった事がある。
目だけ動くので部屋は見えるのに、体がまったく動かない。
重い。何をしても体が重く動かない。
アニミズムやシャーマニズム的なものを肯定も否定もしない私はその時…『不思議な感覚やなぁ』と思いながらも、意に介さずそのまま寝た。

先日、体重が20キロ弱重い一般道場生と総合ルールで組手練習をしていた。
顔面をガードしていた時にその道場生の三日月蹴りが私の左わき腹に入った。
瞬間、結構な痛みが走ったが、その時は練習を継続した。
しかし、その後も痛みが続き、『あ~折れたかヒビが入ったな』と感じた。
(以前の投稿で『空手は意外に怪我が少ない』と言いながら…)
当然ながら、自分の未熟さによる怪我なので、相手どうこうは全くない。
しかし、相手はそこまで力を入れて蹴りを放ったわけではなかったのに、怪我に繋がった。

改めて、格闘技における体重差の危険性を感じた。

プロの世界も認識する危険性
格闘技は体重差が結構ものを言う。※もちろん、体重差を技術や体力でカバーする場合もある
一般的に、体重が重い方が打撃力や耐久力に優るのだ。
その上、格闘技という性質上、この体重差が危険性として表れやすい。
そのため格闘技では、細かく階級を分ける事が多い。ボクシングの軽い階級では、1キロ程度で違う階級に設定しているほど。
それくらい格闘技の体重差は危険なものとして認識されている。

少し前に行われた格闘技イベント”RIZIN”で、ある選手が20キロほど重い選手と対戦したが、本来はかなり危険な対戦(本人も対戦後に「20キロ差はキツい」と発言した)。
結果としては、体重差を技術ではね返して勝利していた(すごい‼)が、一発でもクリーンヒットをもらえば危険なことになりかねないものであった。

危険性の認識とルール作り
この危険性を道場の普段の練習で出すことは避けなければならない。初級者が多い状況ではなおさら。
そのためには初級者に”格闘技における体重差の危険性”をきちんと説明する必要がある。
また、初級者は顔面突きのあるルールをさせないなどの約束事をする必要がある。※子供は顔面突きのあるルールは絶対にさせない

格闘技だからこそ、安全への配慮は怠りなく。
格闘技だからこそ、相手への気遣いを忘れず。
どの武道でもどのスポーツでもそうだが、怪我すると楽しめないから。

競技を楽しむためには安全に。

<今日の道場生の一言>
(試割りで割った板を嬉しそうに持ちながら)「焚き付けにしよう( *´艸`)」

小学生で生活感溢れすぎやろ…。