みんな真剣
人はみな認められると嬉しい。
何かの資格を取得したとか表彰されたとか、そこまで形にならなくても人に褒められたりするのも嬉しいもの。
大人になるとなおさら認められることや褒められることが少なくなってくる。
でも、認められたり褒められたりしたら嬉しいのは大人も一緒のはず。
11月3日に闘気塾西都&宮崎中央道場の合同昇級・昇段審査をおこなった。
合格すれば級と帯が上がるとあって、みんないつにも増して真剣だった。
昇級・昇段審査は大体年に一度の頻度で行っている。一年間の稽古の成果を発表する場となる。
闘気塾の審査は【基本稽古ー基本移動ー応用移動ー型ー技ー柔軟ー体力ー実戦】という流れ。
受検人数にもよるが、時間は2時間くらい。ほぼぶっ通しで動くので、これがなかなかキツい。
道場生みんなが自分の全力を出して最後までやり切ろうとする姿は、なかなかの感動もの。
審査の目的は?
これは指導者目線だが、以前昇級・昇段審査の目的を考察したことがある。
色々あるが要点をまとめると、子供の審査の主な目的は
・目標をもって努力することを知る
・努力すれば報われることを知って、成長の糧にする
ということではないかと思う。
子供は帯が上がることに結構興味を持つ。
”頑張れば何かがある”という状況が子供心をくすぐるし、周りの子との競争心も若干あるのだろう。
大人はどうか。
大人の審査の主な目的は
・継続の理由にする
これに尽きるのではないか。
大人の習い事はとにかく継続することが一つのハードル。
仕事の都合や家庭の事情で練習を休みがちになり、そのままやめてしまうことも少なくない。
帯や級が上がることを目標にすることにより、『道場に行って練習せねば』と思わせられる。
実際、今回の審査前には大人の人達も移動稽古や型を必死に覚えた。
そして無事に帯や級が上がれば、それが大きな励みになり、また道場に通い続ける という循環。
昇級・昇帯が全てではないが、それは子供も大人も目標や励みにしやすいもの。
大人になれば褒められるとか認められるとかが少ないので、ちょっとでもそういうものがあるのは励みになる。
指導者としても、道場生の努力を引き出し空手を楽しんでもらうために、大いに昇級・昇段審査を奨励したいところだ。
みんなが空手を頑張って、そこから人生の何らかの糧を得られるように。