基礎的な稽古って…

基礎的な稽古って…

空手には色々な立ち方がある。
流派によって少し違ってくるが、三戦立ち、前屈立ち、騎馬立ち、後屈立ち、猫足立ちなど色々ある。
全部の立ち方に共通していることがある。それは、どの立ち方も”キツい”ということ。
集中的に立ち方の練習をすると、翌日の大腿筋筋肉痛は免れ得ない。

型(形)もそう。
瞬時に決められた立ち方で立ち、俊敏な突きや受けを打つ。
一見するとなんでもないような動作だが、全身の筋肉を絶えず使うのでかなりキツい。
集中力を高めた真剣な型は、おそらく5回ほどが限界ではないかと思うくらい。
型は敵と戦っている姿ではあるが、本当に戦っている相手は自分自身だと実感する。
オリンピックで披露された型(形)は多くの感動を呼んだが、選手たちが妥協することなく自分自身と戦い続けたからこそのものであったと思う。

そして興味深いのが、型(形)をよく鍛錬している人は組手も上手であること。
立ち方や型を稽古すると全身の筋肉が鍛えられ、バランスにも優れるようになるため、それが組手に大いに活かされるのだろう。
これだけでも基礎的な稽古が重要であると分かる。

こんな自己鍛錬の方法を、空手の先達はよくお考えになったものだ。